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2016年01月28日

色鉛筆の憂鬱

「そういえば、こないだ新聞で、大手メーカーが色鉛筆を全部生産やめる話が出てたよ。君のところは子ども向けに色鉛筆で絵本描くイベントやってたろ。大丈夫かね」
 

北摂の経営者の集まりで、ある経営者に心配されました。

まさか三菱のユニじゃないだろうな。

絵本を描くイベントでは200色の色鉛筆を使っていますが、中心になっているのが「ユニカラー100色セット」。
全体の50%を占める色鉛筆が廃番になったら……
これは大変。
大急ぎで『三菱鉛筆株式会社』サイトへ。

「ユニカラー100色セット」は2015年7月に前年比8倍の売上。
よかった。廃番になるのがユニじゃなければ、とりあえず大丈夫。

私は文具専門販売店用の資格「日本文具知識能力検定」合格者で、国産文具については詳しいほうですが、色鉛筆を作っているメーカーは、三菱の他に、トンボ、サクラ、パイロット、コクヨ、ペんてる……意外に多い。でも、海外メーカーも含めて、「色数が多くて簡単に1本ずつ補充が利く色鉛筆」という条件を加えると、それほど選択肢がないのですね。

色鉛筆の廃番の話は気になるので検索していると、出てきました。
「三菱鉛筆「硬筆色鉛筆7700」が赤を除いて生産終了」。
この記事の話だったんですね。

「硬筆色鉛筆」は、芯が硬くてグラフや文字を書くのに適していて、アニメの作画で使われる基本的な色鉛筆だから、大問題になっているらしい。

12色あるうちの「赤」以外を全部生産終了する。
うーむ。それほどまでに他の色が使われない12色セットも珍しい。
三菱鉛筆側の気持ちもわからなくはないなあ。
色鉛筆ワークショップをやっていると「子どもが奪い合って使う人気色」と「子どもに見向きもされない色」というのが、はっきり分かれるんです。
人気色は補充分を買い足しましたが、人気のない色になると、一度も使われた形跡がない。

一本だけ新品の状態の色鉛筆を見ると、ちょっと悲しくなります。

12色のうち「赤」しか売れないとなると「赤だけ1ダースで箱にして売って、あとは廃番にしてしまえ」になるのは、メーカーとしては、しょうがないのかもしれない。

ところが、その後予想外の展開が。アニメ業界の団体「一般社団法人JAniCA(日本アニメーター・演出協会)」は、代替商品の情報掲載とユーザーに使用アンケートした上で、三菱鉛筆株式会社と協議。
一つの商品の存続をめぐって業界団体が文具メーカーに直談判するのは珍しい。
それほどまでに「硬筆色鉛筆7700」がアニメ関係者に愛されているのでしょう。

結局「赤」のほかに「水・黄緑・橙」の生産が当面継続されるとのこと。
「黄色・緑・ピンク・紫・青・白・茶・黒」がなくなるのは残念だけど、残る色が1色から4色に増えたのはいいことです。

この「日本アニメーター・演出協会」には、スキルを上げる研修や業界健康保険や健康診断、制作会社とのマッチング……いろんなサービスがあって、ちょっとうらやましい。

色鉛筆の話題から妙なところに脱線してしまいましたが。
協会の直談判に三菱鉛筆も真面目に応じるところが、相変わらず律儀で憎めないメーカーだと思いますね。
posted by ゆか at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常コラム | 更新情報をチェックする
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