皆さま、ごぶさたしております。ようやく身辺も落ち着いてきました。
先日、AFP(2級ファイナンシャルプランナー技能士)の実技試験を受けてきました。
この試験は学科・実技両方に合格しないと認証されません。
試験会場で、ほとんどの人が持っていたのは通信教育のテキスト。
……よく考えたら、なんで高い学費と時間をかけて1年も学校に行ってたんだろう?
FPの勉強をはじめたきっかけは、昨年の「緑友会(大阪府立渋谷高校同窓会総会)」で、同級生のFPに「さっさとFP取って真面目に資産運用しなさいよ」と叱られたこと。
私は50になる。我が家は子供がいないので、自分たちの老後資金を、あらかじめ確保しておかなければいけない。
すぐにでもFPの知識が必要になりそうです。
そして……
「これから危篤状態が何度続くか、それがどのぐらい続くか、まったくわからないけれども、ご家族の方は覚悟しておいてください」
この頃、すでに義母の病状は手の施しようがないと、医者の宣告を受けていました。
義母が倒れて21年……いずれは起こることと覚悟していましたが。
結婚生活25年のうち21年介護という特殊な生活を続けていた我が家にとって、義母が亡くなることは、ある種の「支柱を失う」ことにもなりかねないのです。
子供がいれば、みんなで「おばあちゃん死んじゃうんだね」と言い合って、悲しみを分散することもできるのですが、我が家は夫が一人で悲しみを抱え込む可能性が高い。
そして「相続」が発生する。
義母の死で何が起こるか見当がつかないけど、お金に余裕さえあれば、なんとかなりそうな気がする。
経理で勤めていた会社の倒産に直面した私は、経験上そう思います。
他人のお金の相談にアドバイスできる資格、AFP。
受験資格は、3級FP試験合格者、金融渉外技能審査3級合格者、FP業務実務経験2年以上、またはAFP認定研修修了者。
学校で勉強して資金計画提案書の実技に合格して、認定研修修了書が発行され、晴れて受験……プロセスが大変ですが、私が死んでも夫が死んでも、残った方が経済的に困らないようにする技術獲得のため、週一度、予約を入れて学校に通い、勉強をはじめました。
学校はオンデマンド授業。受講生はそれぞれ違う講座を受講しています。
就職のため、転職のため、夢をかなえるために努力している人々の姿に励まされて、学校に通いました。
「不安になるようなことをネットで書かないで」と言われて表現に悩んでも。
いよいよ義母が危なくなって、夫が神経質になってきても。
学校では「こんにちは。今日もがんばってください」「勉強お疲れ様でした」と、にこやかにあいさつされる。
それは、どんな時でも変わらない。
「みんな字なんか読まないから、ライターなんて必要ない」と言われて深く傷ついても。
義母が亡くなって、夫がうつ状態になった時でも。
苦労の末に「マチオモイ帖・服部本町帖」が完成した時でも。
2月に資産運用設計提案書の課題提出は休日の2日間、朝から晩まで学校にこもって書いたので、「こんなAFP受講生は初めてですよ」と全教員に呆れられました。
提案書が合格点に達し、AFP受講者修了書が出て、やっと受験準備完了。
学校に通い続けます。
「私の知り合い」を名乗って、私が築いた人間関係を全部破壊して回る人間がいても。
「事実誤認の塊!これでもプロの文章なの!」と罵倒の限りを尽くされ、没になった文章が、そのまま他人の原稿としてに誌面に掲載されていた時でも。
ネットで私の動きを探って仲間内で連絡を取り合い、常に間が悪いタイミングで電話やメールをよこす「つながり」に神経を削られても。
パソコンに向かうと手がこわばり、動悸やむかつきを起こして辛かった時でも。
「無茶ばかりしないように」と主治医に叱られて、漢方薬で快方に向かった時でも。
意地になって学校に通いましたが、こんなありさまだから5月の試験は失敗。
FP6分野「ライフプランニング(社会保険)」「税金」「金融」「リスクと保険」「不動産」「相続」のうち、両親が健在で唯一実務経験がない「相続」が苦手で、実技試験を落としてしまいました。
この試験は学科と実技があり、受かった科目は受験免除されますが、実技問題は電卓を叩いて計算する問題が多いのに、学科試験よりも試験時間が短いのです。
不安になった私は担当のキャリアカウンセラーに相談しました。
「相続が苦手ですが、相続を中心に勉強しているうちに、ほかの5分野に偏って問題が出たら、落ちてしまうかもしれません。どう勉強していいのか。正直受かる自信がありません」
「それを本部にぶつけてみたらどうでしょう。質問メールに書いて送るんです」
恐る恐る東京本部に質問メールを送ると……
「6分野すべてで満点を取れるFPはいません。私は税理士ですが金融と不動産が苦手でした。試験は総合得点ですから得意分野を勉強しましょう。計算問題は「慣れ」です。がんばりましょう」
力強い言葉に励まされました。
キャリアカウンセラーに呆れられるほど大量の質問メールを送り、返事が戻り、それが反映され授業がわかりやすくなっていく。
「なんとしてもAFP試験に合格してください!」
講座終了の日、オンライン講座の講師は、まるで私に伝えたいかのように熱弁をふるい、キャリアカウンセラーは、私に「ありがとうございました」と深々と頭を下げました。
「書いてくれてありがとう」……
その言葉を久しぶりに聞いて、涙が出そうになりました。
次年度から学校のAFP講座のレベルは上がり、たくさんの受講生が合格するでしょう。
AFPの試験に合格した後、さらに研修があり、2年ごとに資格の更新のため15単位の科目を受講しなければいけません。
一生お金の守り方を勉強しなければいけませんが、私は居心地のいい家や夫の笑顔を守るためなら、それでもかまわない。
今度の試験で合格できていれば、次の段階に進めますが、「もし落ちてたら、次に受かったらええやんか」と夫に言われているので、何度でも受験します。
その関連で、この「ventus〜風のごとく」でも、時々お金の話をするかもしれませんが、よろしくお願いします。
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2016年09月16日
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