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2007年06月12日

90周年ですよ

『謹賀新年。ブログ、いつも読んでます。ところで、今年は渋高創立90周年ですよね』
 

 
……今年、高校の後輩から、そんな年賀状が届きました。
創立90周年。そうなのか。

妹と話をしていて、「渋高は今年90周年なんだよね」と言ったら、「いいなあ。姉ちゃんとこは。うちの高校、なくなるんよ」と言われて驚きました。
「自分の母校がなくなる」なんて、考えたこともありませんでしたから。

ネットで調べてみると、今、大阪府立高校は大変なことになっています。

元々、大阪府の公立高校普通科は、9学区に分かれていました。
その後、1970年代からの高校の増設。
1990〜2000年代の普通科高校の統廃合や総合学科・専門学科への改編などで、学区ごとの普通科高校の数がアンバランスになり、2007年度、今年から9学区を4学区に統合。
旧第1学区と旧第2学区が合併して「新第1学区」に。

そのほか、国際・科学高校3校の新設。
夜間定時制高校29校を15校に統廃合。
工業高校の「工科高校」への再編。
……大阪府教育委員会は、いろいろやってくれてますな。

今回は、関西のローカルな話で、大変申し訳ないのですが、「大阪府旧第1学区(北大阪地区)」の府立高校改編の具体例を出した方が、「今、公立高校で何が起こっているのか」が、わかりやすいと思いますので。

まず、トップレベルの進学校の北野高校(大阪市淀川区)・豊中高校(豊中市)。
2002年に大阪府教育委員会指定「エル・ハイスクール」に。
次世代をリードする人材育成研究開発重点校として、予算や教員を重点配置。
……税金でエリート養成か。

豊島(てしま)高校(豊中市)は、2003年、普通科から普通科総合選択制へ。
普通科総合選択制では、1年生で共通履修科目を勉強。
2年生から、希望進路に応じた「エリア(人間文化、理数科学、マイスポーツ、情報・表現、英語総合、生活科学)」を選択。
夢を実現するための時間割を自分で作れる。
……必修科目を1年しかやらなくて、大丈夫か?

能勢高校(豊能郡能勢町)は、能勢町立の2つの中学校からの進学率が40%以上なので、2004年度から、町立中学校と能勢高校との地域密着型中高一貫教育を発足。
町立中学校から能勢高校へ進学する場合は、一般入試の学力試験免除。
町外の中学校出身者が能勢高校を受験する場合は一般学力試験がある。
……なんか不公平のような。

箕面東高校(箕面市)は2005年、クリエイティブスクール(多部制単位制高校)に。
単位制なので留年はなし。
3年卒業コースか4年卒業コースを選択。
午前の授業中心のT部と、午後の授業中心のU部か、どちらかを選択。授業内容は同じ。
T部かU部かは出願時に決める。
入学後の変更は不可。
前期が4月から9月。後期が10月から3月。

全員が受ける「共通履修科目」。
選択科目は「一般選択科目(31科目。卒業に必要な単位)」と「ワールド選択科目(56科目。20単位まで卒業単位にできる)」の2種類。

「ワールド選択科目」は進路別の科目群。「情報・ビジネス」「国際・コミュニケーション」「人文・アート」「福祉・スポーツ」「環境・サイエンス」の5種。
外部講師による体験型・参加型の講座。
どの「ワールド」の科目も自由に選べる。

……大学の単位と似ていますね。
それにしても、これだけたくさんのことを、15歳で決めろだなんて、酷な話。
「チューター」と呼ばれる相談員がいるそうですが。それでも不安。

城山高校(豊能郡豊能町)は2006年廃校。
普通科の生徒は第1学区内の全普通科高校へ、園芸科の生徒は園芸高校(池田市)へ。
……みんなバラバラになるのですね。

そして、妹の母校、東豊中高校(豊中市)は、2007年、少路高校(豊中市)と合併。
総合学科の「千里青雲高校」に。
……新高校は東豊中高校跡地にできる予定。

池田高校(池田市)は、文部科学省よりSELHi(Super English Language High School)指定を受けて「英語に強い学校」をめざす。
……全部の授業が英語なのかしらん。

四半世紀前の全日制普通科……朝から夕方まで数学や英語、現国や世界史などを普通に学んだ高校生の私には、今の公立高校事情は理解しがたいですね。

そんな中で、「オープンスクール」なんて、のんきだなあ。大丈夫かしらん。
わが母校、府立渋谷高等学校は。
しかし、よくも悪くも、この「のんき」が、渋谷高校の伝統的な校風なのです。

「この子は喘息だから、都心の進学校よりも、山手の空気のいい学校で、のんびりと過ごさせては」

……中学3年の担任は、そう言って、私と母に渋谷高校進学を勧めたのでした。
「喘息の子供イコール問題児」だった当時、「喘息だから、何をやってもダメだ」と言われ続けて育った私は、自信をなくし、ひねくれていました。

渋谷高校は、「自由と自律」を校風とし、「人は人、私は私、違っていてもかまわない」……そんな学校でした。
今までの小中学校の「みんな同じでなければならない」と正反対。

高校生タレントがいて、連日ファンが、学校に押しかけるのをよそに、野球部は「また8強止まりだった」と悔し涙を流し、ブラスバンド部は大会で賞を獲る。
生徒会活動に熱心な子もいれば、バイトに精を出す子もいたし、トイレでタバコを吸って「停学か一週間の早朝清掃か」と校長に迫られて、しぶしぶ朝から、ほうきで廊下を掃くツッパリも……

様々な生徒がいたのに、なぜか、お互いに、いがみ合うことはありませんでした。

私は、「各担任申し送り要指導生徒処分」(私が通院している間に担任が「あいつは問題児だから、近づかないように」と、クラスメートに警告する処分)を受けていたので、クラスでは浮いた存在。
図書委員になったのをきっかけに、図書館に入り浸りになりました。

当時、渋谷高校には、図書委員を3年続けた者が、高校3年で、昼休みや放課後の図書館を仕切る「図書館の主」になる伝統があったのです。
私は36代目(現在の名前、渋谷高等学校になって36期目の生徒)「図書館の主」として、1年間図書館を仕切りました。

そのおかげで、部活動には参加していなかったのに、なぜか漫画研究部の先輩や、地学部の後輩、地理歴史研究部の後輩がいて、いまだにつき合いがあるのです。

高校1年の時、読書感想文コンクールで優秀作品に選ばれ、「この子はいずれ、文学賞を獲るかもしれない」と突然、学校中から注目されることになり、私はとまどいました。
今まで、ずっと「クズ」と呼ばれてきたのに、突然「すごい才能だ!」と賞賛されても……。

放課後の図書準備室で、司書の先生は、進路に悩む私に、コーヒーを入れてくれました。

「無理に作家にならなくても。本が好きで、調べ物が得意だったら、図書館司書はどう? 利用者に、ほしい資料を探し出して喜ばれる、「レファレンス」という仕事があるのよ」

図書館司書……いいかもしれない。
調べてみると、図書館司書課程の単位を取れる短大が近くにありました。
それは国文科。

「国文科志望か。お前、文才あるからな。よし、俺が推薦するから、必ず合格しろよ」

何か勘違いをされたようですが、高校3年の担任は、私の「各担任申し送り要指導生徒処分」を、「なかったこと」にして、推薦状を書いてくれました。

……そのおかげで、現在の文学賞受賞者・Webコラムニストの「島村由花」がいるのです。

高校を卒業して、四半世紀近く経つのに、まだ、あの時の「借り」を返せずにいるのですが……
いつか、「借り」を返すつもりでいます。
タグ:高等学校
posted by ゆか at 15:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常コラム | 更新情報をチェックする
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