「かなり傷が入ってましたよ」
「やっぱり」
「ハードコンタクトでも、どうしても傷がつきますから、2年に1度は替えないと」
外出の時はコンタクトレンズをしていますが、最近、遠くが見えにくいことが多かったので、久しぶりに検査へ。
度数は変わっていなかったのですが、コンタクトレンズを新しくすると、すっきり見えるようになりました。
「年齢的には老眼ですから、いずれ、遠近両用コンタクトでは限界がきますよ」
とうとう「老眼宣告」。
自分では認めなくないけれども、衰えは隠せないわけですね。
『公益社団法人日本眼科医会』公式サイトの『40代で始まる目の老化』によると、「老眼」とは、加齢で目の中にある水晶体(ピントを合わせるレンズ)がかたくなり、目の中で水晶体を吊り下げている毛様体小帯が緩んでも、水晶体の厚みが変えられず、近くのものにピントを合わせることができなくなる現象。
誰にでも起きます。
私もそうでしたが、老眼は自分ではなかなか認めたくない。
でも「いや、見えてるから老眼鏡なんかいらない」と老眼鏡をかけないで無理しているうちに、さらに目や頭が重い、頭痛、肩こり、食欲不振などの不快な症状が起こることがあります。
ちなみに目薬で有名な『参天製薬 サンテ メディカルシリーズ』公式サイトによると、最近、20代、30代でも「手元が見にくい」「夕方になると物が見づらい」などの症状に悩む人が増えています。
これはスマホやパソコンなどの長時間使用が原因の「スマホ老眼」。
対策は
『老眼の初期症状を見過ごさない』
『目が疲れたら、目を休ませる』
『パソコン作業などをするときは、1時間につき10〜15分程度休憩をとる』
『自分の目に合った老眼鏡やコンタクトレンズを使用する』
『心身の健康を心がける』
家ではパソコン作業用単焦点型の眼鏡を使っていますが、「パソコン作業1時間につき10〜15分休憩」は、自宅で仕事していると実践するのが難しい。
つい集中してしまいます。
それにしても、このごろ近くが見えにくい。
コンタクトを替える時に「度が変わってない」と言われたけれども、字が読みにくくなっているような気がする。
非常時に外出にも使える掃除用焦点150cm眼鏡と、パソコン作業用の焦点70cm眼鏡を使っていますが、こうなると、読書専用の眼鏡が必要かもしれない。
左右の目で度数が違っているため、遠近両用眼鏡をかけると気分が悪くなるのです。
お金はかかるけれども仕方ない。
コンタクトを替えて視界がすっきりしたように、眼鏡を作り直すと、家の中で快適に読書できるかもしれない。
そう考えて近所の眼鏡屋へ。
データを調べてもらうと、3年前に150cm焦点眼鏡と70cm焦点眼鏡を作ったころと、度数は変わっていませんでした。
ただ、スマホを見ることが増えたので、その分、利き目に負担がかかっていました。
「私も40半ばまで度数は変わらなかったんですが、それ以降、急に老眼が入ってきました。スマホは使わないわけにはいきませんし、新聞や本をまったく読まない生活もできないでしょう。無理していると姿勢が悪くなり、頚椎や腰にもよくないし、肩こり腰痛もひどくなります。利き目の左が常時フル稼働で、焦点の違う目で物を見て、脳で合成して画像処理してるんだから、これは疲れますわ」
店長のお勧めで、焦点40cmのブルーライトを遮断する読書・スマホ用眼鏡を作ることになりました。
遠近両用眼鏡が使えれば安くつくところ、本当に物入りな話ですが、仕事柄、細かい字が見えないのは致命傷なので仕方がない。
3年前に買った2つの眼鏡のシリコンパッド交換とフレームの調整は無料でした。
150cm焦点眼鏡のフレームがワインレッド、70cm焦点眼鏡がブラウンゴールドなので、見分けやすくするために、新しい眼鏡のフレームは黒。
いずれもチタン製。
「手元しか見えない眼鏡です。黒で視界が縁どられている分だけ読書に集中できますよ」
かけてみると、字もはっきり見えるし、スマホを見てもちらつかない。
ただし、手元以外はぼんやりしていて、本当に手元以外は見えません。
「読書に集中できる」というより「読書に集中するしかない」眼鏡。
「本は反射光で字が見えるんですが、スマホはそれ自体が発光しているし、最近は動画も多いですから、目にかかる負担は本とはくらべものになりません。それに字が見えにくいと脳も疲れます。例えば数字の「8」か「3」かが見にくいと、見分けるのに脳がエネルギーを無駄に消費してしまいますから。「8」を「8」と、そのまま認識できればエネルギーのロスも少なくなります。目的に合う眼鏡を使えば物を書いたり計算したり、細かい作業もはかどります。私も眼鏡のネジの調整になると、眼鏡の上に、これをつけます」
そう言って、見せてくれたのは、眼鏡の上からかけられる「ハズキルーペ」。
「3〜5年は度が変わらないでしょうが、眼鏡で健康の困りごとが解決できるなら、いつでもお申しつけください」
再び眼鏡を作ることになれば、おそらくこの店で買い替えることになるでしょう。
「かかりつけの眼鏡屋」。
これから意外に需要のあるものかもしれません。
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2017年10月06日
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