……こんな質問をされたら、私は走って逃げる。
どれも持っていないからだ。
2006年、日本銀行は「硬貨の流通量が初の減少」と発表。
SuicaやEDYなどの電子マネーの普及が影響しているらしい。
もっとも、お金の流通量が減少するのは、消費者が使う小口決済用現金の話。
為替や企業間取引などの大口決済の現金の話ではない。
現在、「新しいお金」は4種ある。
SuicaやEDYなどの「電子マネー」。
マイレージなどの「ポイント」。
ゲームなどの中で流通しているが、換金可能になってきた「仮想通貨」。
地域活性化のための「地域通貨」。
この中で一番わからないのが「電子マネー」。
この本の著者は、地域通貨のEcoCa(エコロジー活動をポイント化して換金するシステム)の推進者。
それぞれの新通貨の特徴や歴史。
将来性をわかりやすく解説している。
最初に実用化された電子マネー技術は、SONYのFelica。
ユビキタスと同じICタグ技術の応用で、EDYやSuica、おさいふケータイなどの非接触型(リーダにかざして決済)の電子マネーの主流。
新通貨は、手先がうまく使えず、小銭の扱いが苦手な高齢者に好評なこと。
SuicaやEDYやnanacoは前払い式で、PiTaPaはカード引き落としの後決済型のカードだとは知らなかった。
なかなか興味深い話が多い。
交通や流通系の各企業が、独自の電子マネーやポイント発行に熱心なのは、「顧客の囲い込み」が目的だが、Gポイントのように、各企業のポイントを自由に交換できるサービスも充実してきている。
そのうち、本当に街で「現金」をみかけなくなるかもしれない。
この本を読んで、新しいお金の概要が大体つかめた。
しかし、SuicaとEDYとPiTaPaとnanacoでは、どれが一番お得なのかは、依然として謎のままだ。
『新しいお金』 高野雅晴 著 アスキー新書
ラベル:電子マネー
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