「仮想通貨について書いてください」……
昨年末から今年の春ごろまで多かった話だが全部断った。
この時期、ファイナンシャルプランナーが仮想通貨について言及してよいのは「仮想通貨で出た利益は雑所得」だけだったのだ。
リスクが高く法整備ができていない金融商品よりも、経済に影響がある金利や為替の方が気になる。
「FPであることを隠して、偽名でこっそり書けば儲かったのに」と言われたこともあったが、人の口には戸が立てられないので無理だったのではないか。
断ったことは後悔していないが。
この本はお金と経済をめぐる最新事情をわかりやすく解説したもの。
最初の項目は「仮想通貨」「シェアリングエコノミー」「インシュアテック」「ロボティクス業界」などの最新知識の解説。
なんとなく『FPジャーナル(日本FP協会会報)』を読んでいるような気分になっているうちに、話題は「AI」や「民泊法」などのビジネストレンドの話に移っていく。
ほぼ、徹底したコストカットによる「低価格化」と「無人化」、消費者を納得させる「高付加価値化」の話題で日経新聞的だ。
ビジネスモデルの話の後は身近なお金の話題が続く。
家計簿アプリやネット銀行のお得な使い方のような主婦雑誌の節約の話。
最後は「お金と心理学」。
「現在思考バイアス」や「心理的リアクタンス」など、FPのライフプランニング試験に出てくるような話で終わる。
図解も多く、わかりやすく興味深い話ばかりなのだが……これといった主張がなく、あまりにもバランスがよすぎて違和感がある。
しばらく考えてようやくわかった。
この本はコンビニに置くために作られた本ではないか?
コンビニ向け書籍は書店で買う本とは別の作りになっている。
「書籍・雑誌ラックで目立つデザインで立ち読みさせ、お菓子や食品と一緒についでに買う気にさせる本」だが、それも時代の流れなのかもしれない。
内容はよいし、税別690円という手に取りやすい価格の文庫本なので、もしコンビニの店頭で見かけたら、買ってみることをお勧めする。
『新しい経済の仕組み 「お金」っていま何が起きてる?』 マネー・リサーチ・クラブ編 青春出版社
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2018年08月10日
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