この本は2017年にNHKが放映した『人間ってナンだ?超AI入門』をまとめたもの。
世界的に有名な物理学者、倫理学者、科学哲学者、著述家が、さまざまな角度から「AIがどのように進化するべきか」を探っている。
「AIに心は必要か?」とか「AIの制御に失敗した時のリスク」とか。
……なんだか既視感のある話だ。
そうだ。思い出した。
2019年9月1日から放映されている『仮面ライダーゼロワン』か。
舞台は人口知能を搭載した人型ロボット「ヒューマギア」が、人間に代わってさまざまな仕事をしている時代。
人類滅亡をもくろむ「滅亡迅雷.net」にハッキングされた「ヒューマギア」の暴走を、仮面ライダーが止めるという物語である。
番組には、お笑い芸人、警備員、すし職人、看護師、教師と、色々な職業の「ヒューマギア」が登場する。
みなさん記憶力がよく、まじめでそつなく働いている。
別に一緒に働いたっていいんじゃないの?
違和感がないのは、SONYのロボット犬「aibo」、HONDAの二足歩行ロボット「ASIMO」を見ているためだろう。
日本は労働人口が減るんだから「AIに仕事を奪われる」ではなく「人が足りないからAIに仕事してもらう」で「ヒューマギア」みたいなものが出てきてもしょうがないんじゃないかと個人的には思う。
ちなみに「AIで失われる職業」と言われているのがファイナンシャルプランナーだが。
会報誌『FPジャーナル』には、FP先進国・アメリカのFP事情を紹介するコーナーがある。
それによると、すでにシミュレーション部分をAI、顧客のコンサルティングをFPが受け持つ分業の方向で動いている。
私は人間がAIとうまく仕事ができると考えている楽観派だ。
AIを「脅威」か「希望」か。
すぐに答えは出せない。
この本はAIに関して悲観的な見方が多いが、「よい」「悪い」と言い争っているうちに、AI化は社会を大きく変化させるのかもしれない。
『AI以後』 丸山俊一・NHK取材班 編著 NHK出版新書
【関連する記事】
- 『最新版 定年までに知らないとヤバイお金の話』
- 『キーワードでまるごとわかる投資の教科書』
- 『人生が変わる紙片付け!』
- 『結局、老後2000万円問題ってどうなったんですか?』
- 『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』
- 『2022年度版「コンサルティング力」がアップするFP資格を活かす150の話題』..
- 『10代のためのお金と投資』
- 『これからの時代に売れる野菜』
- 『社労士の仕事カタログ』
- 『霞が関のリアル』
- 『銀行を淘汰する破壊的企業』
- 『現場で使えるWeb編集の教科書』
- 『チャット&メールの「ムダミス」がなくなるストレスフリー文章術』
- 『戦(いくさ)のねだん 日本の戦を「お金」で読み解く!』
- 『新人のための仕事のミスゼロ チェックリスト50』
- 『Q&Aでわかる!デジタル遺産の相続』
- 『AI大図鑑』
- 『ZOOM超入門』
- 『コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画』
- 『お金に強い子どもの育て方』