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2020年05月22日

コロナとインカム

さて、いよいよ全国の「緊急事態宣言」が解除される流れになってきました。
皆様。まずはおめでとうございます。

外出自粛や休業要請で困窮した企業や個人を支援する給付金が大盤振る舞い。
厚生労働省の『生活を支えるための支援のご案内』には、新型コロナウィルス感染拡大で困窮する一般家庭や個人事業主、フリーランスをサポートする給付金・無利子無担保の融資、公共料金の猶予制度などが、わかりやすくまとめられているので、おすすめです。

このPDFには「住居確保給付金(家賃)」「子育て世帯への臨時特別給付金」「小学校休業等対応支援金」など、さまざまな支援策が載っていますが、その中で、ひときわ目を引くのは全国民に一律に支給される「特別定額給付金」。

国民にわけへだてなく10万円を支給するこの制度、実は今、世界中で話題になっている「ベーシック・インカム」と似ています。

「ベーシック・インカム(基本所得)」は、政府が国民全員に生活に最低限必要な現金を無条件で支給する政策。一見「生活保護」と似ていますが、「ベーシック・インカム」が「生活保護」と違うのは、支給要件がないところ。
誰でももらえる点では「特別定額給付金」に近いでしょう。ただし、「特別定額給付金」と違って、毎月お金が国民に一律支給されます。

「いや、特別定額給付金を毎月出してもらって、ベーシック・インカムにして、毎月、10万とか15万とか、生活に必要なお金が自動的に振り込まれるんだったら、結構なことじゃないか。生活が楽になる」というご意見もあろうかと思いますが、それはちょっと違う感じがしますね。

2015年5月30日の本読みコラム『ベーシック・インカム』 
でも書きましたが、「ベーシック・インカム」が導入されると、増税される可能性が高いし、社会保険や年金、生活保護が廃止される可能性があるので、喘息持ちの私は、正直あんまりうれしくないです。
景気浮揚のために「特別定額給付金」が何度も出ることになって「ベーシック・インカム化」するのも怖い。

ちなみに、今、「特別定額給付金が早く出る」ということで、マイナンバーのオンライン申請が盛んですが、マイナンバーと銀行口座が紐づけされると、迅速に給付金が支給される代わりに、迅速に税金や社会保険料が口座から徴収される可能性もあることを、忘れないでいたいですね。

今回の一律支給10万円の「特別定額給付金」は、1999年に高齢者と子育て世帯、低額所得者限定で配布された2万円分の「地域振興券」、2009年に導入された1万2千円(65歳以上の人と18歳以下の人は2万円)の「定額給付金」とは、桁が違うので、ある程度の経済効果はありそうですが、この給付金は、何かを決定的に変えてしまう。そんな予感がします。
ラベル:給付金 税金
posted by ゆか at 23:59| Comment(0) | お金のこと | 更新情報をチェックする
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