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2020年08月28日

フリクションVS訂正印

先日、ある書類を提出しようとしたんですが…「注意事項」を見て青ざめました。
『黒ボールペンで記入のこと。鉛筆書き及び消せるボールペンで記入された場合は不可とする』


内容うんぬんより、消せるボールペンを使った段階で、いきなり問答無用で「不可」。なかなか厳しい。

「消せるボールペン」で有名なのはパイロットの「フリクション」や三菱鉛筆の「ユニボール」、無印の「こすって消せるボールペン」。
「字を間違ってもまちがっても修正できる」と人気ですが、実は「消せるボールペン」を目の敵にしている業界があります。

法律や金融、役所など、契約書や領収書系統の書類が必要な世界。

「消せるボールペンで書いた書類は、他人に簡単に改ざんできる」「消せるボールペンのインクは直射日光や高温に弱く、保管上問題がある」というのが、その理由。

「履歴書に消せるボールペンを使うな」というのは、「正確に文章を書くための厳しい人生修行」という意味じゃないんです。

履歴書類については、「消せるボールペン」の代表ともいえる「フリクション」を出しているパイロットでさえ、公式サイトの
よくあるご質問
の中で、証書類や宛名にフリクションを使用しないように呼びかけているぐらいですから。

今回の書類の提出先は「反・消せるボールペン業界」の牙城のようなところです。
困った…文章を長々と書かなければいけないけど、もし途中で間違ったらどうしよう。

結局、薄く鉛筆で下書きして、それからボールペンで清書して、消しゴムで下書きを消す…という手間のかかることをして書類を提出し、OKが出たのですが。
…今考えると、そんな面倒なことをせず、「訂正印」を使ってもよかったかもしれない。

「訂正印」とは「この文字は私が修正しました」という意味で押す「ハンコ」のことで、契約書のように、署名捺印した印鑑と、まったく同じサイズの印鑑を押して訂正する場合と、普通サイズよりも小さな簿記用の訂正印を使う場合と2通りあります。
小さな印鑑は、「反・消せるボールペン業界」の1つ、簿記の世界では必須のもので、私も経理時代に特注の訂正印を作りました。

簿記用の訂正印の直径が小さいのは、帳簿の記入欄が小さいので、普通サイズの印鑑を押すと、書いた字が見えづらくなるから。
帳簿は長期間保管するものなので、「消せるボールペン」は使用不可ですが、帳簿そのものが電子化に向かっているので、おそらく「消せるボールペン」の出番はないでしょう。

2020年6月19日、政府は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から「契約書に押印は必ずしも必要がない」という見解を示しました。
書類の電子化が進むにつれて、出番がなくなっていく「ハンコ」ですが、個人的にはスタンプをポンっと押す感触が好きなので、ちょっと寂しい感じがしています。

(この記事は2020年8月28日時点の情報を元に書かれています)
ラベル:ボールペン
posted by ゆか at 23:54| Comment(0) | 文具コラム | 更新情報をチェックする
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