2021年3月11日……東日本大震災から10年。この10年、さまざまなことが起こりましたが、大きな災害も多かった10年間でした。
『内閣府 防災情報のページ』に災害情報の一覧がありますが、2011年以降、大きな地震だけでも30回以上、それに台風や豪雨、雪害まで加えると……日本中、どこにいても災害に見舞われる可能性を忘れてはいけないと思います。
災害といえば、生活再建。
どうしても「お金の問題」は避けては通れません。
今月届いた日本FP協会の会報誌『FPジャーナル』。
2021年3月号の特集の『東日本大震災から10年 被災者それぞれの生活再建に寄り添って』は、東日本大震災の復興を、ファイナンシャルプランナー目線でとらえた、非常に興味深い内容です。
東日本大震災から10年たって、再びマイホームを持つことができた人から、災害援護資金の返済に苦しむ人まで、「災害を受けた10年後」は、恐ろしく格差ができてしまうのが印象的でした。
災害援護資金は、災害救助法が適用された市町村で、災害でケガをしたり、家や家財が被害に遭ったりした人を対象に、最高350万円が、年3%で借りられる制度です。
350万円で年利3%だと、1年あたり10万5000円の利息がつくことになるんですが、これは大きいかもしれない。
今、日本中を覆っている「コロナウィルス」という災害に対して、緊急小口資金(休業で収入が減った人が対象)や、総合支援資金(失業者が対象)などの貸付が行われています。
両方とも上限20万円となっていて、住民税非課税世帯の償還免除の特例はあるものの、貸付金は給付金と違って、基本「返さなきゃいけないお金」なので、注意が必要です。
この「お金と防災」というテーマでまとまりがよい資料が、日本FP協会公式サイトの『災害に備える くらしとお金の安心ブック(日本FP協会発行)』。
無料でダウンロードできるPDFで、「お金の面から災害に備える」ための情報が、過不足なく、コンパクトにまとめられています。
43ページの小冊子ですが、災害が起きる前にやっておくべきことと、災害が起きてからの手続き(罹災証明書の発行手続き・保険金の請求・公的給付・被災時の預金の引き出し方・社会保険や税の減免など)について、具体的にわかりやすく書かれています。
特に、「携帯用財産記録フォーマット」と「被災時の公的支援制度と手続き窓口一覧」は、プリントアウトして手元に持っておくことをおすすめします。
「お金と防災」は、はじまったばかりのテーマですが、これからの時代、誰にでも必要な情報になるでしょう。
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2021年03月12日
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