監修者は東京大学大学院工学系研究科人工物工学センター、技術経営戦略学専攻教授。
人工知能が専門の工学博士だ。
最初に驚いたのは「真のAIはいまだ実現していない」ということ。
そうなると、家庭に普及したスマートスピーカーや、人間に勝った囲碁のAIはなんだろうか。
実はAIは特定の機能だけができる「特化型AI」と、家事や診療など複数の機能を同時にできる「汎用AI」がある。
1956年、アメリカのダートマス大学で行われた「ダートマス会議」で、AIは『人と同じように考える知的なコンピューター』と定義されているが、これは「汎用AI」のことだ。
その後、莫大な予算と労力を使って、研究が続けられているが、この定義通りのAIは、65年たった今でも実現されていない。
今のところAIは、膨大なデータの中から最適なデータを組み合わせて、特徴を見分けることは人間より得意だが、「常識」のような曖昧な知識への対応が苦手らしい。
読み進めているうちに、国立情報学研究所が作品監修を担当した『仮面ライダーゼロワン』を思い出した。
舞台は近未来の日本。
主人公はAI搭載人型ロボット「ヒューマギア」を開発し、さまざまな職場に派遣する会社の社長。
「AIが普及したら、どんな社会になるのか」「人間とAIは共存できるのか」など、重たいテーマを楽しく見せてくれた番組だった。
自動運転や顔認証AIの普及が社会を変え、社会のニーズが新しいタイプのAIを作るだろうから、「AIが普及したら、どんな社会になるのか」は、永遠に決着がつかないテーマになるかもしれない。
でも、AIについては常に知っておかないといけない。
この本はオールカラーで美しい写真やイラストが満載。文系人間でも、AIについて楽しく学べる本だ。
(この記事は2021年3月18日時点の情報をもとに書かれています)
ラベル:人工知能
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