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2023年05月26日

少子化対策の行方

あるニュースを見て、一瞬めまいがしました。NHK Web『少子化対策3兆円 1兆円は社会保険料上乗せで確保の方向で調整(2023年5月25日 5時42分』

政府は、少子化対策の新たな予算を確保するために、社会保障費改革を進めようとしています。
その費用は3兆円。
2023年度の予算が114兆3812億円なので、「さらに3兆円、どこからひねり出してくるねん」という感じがしますが、政府は社会保障費の歳出改革で2兆円を、残り1兆円を社会保険料に上乗せする形で、国民から徴収するつもりらしい。

思わず「うわー!」と叫んでしまいました。

ところで、「今月の給料、なんだか減ってないか?」と、給与明細を見て首を傾げた人はいませんか?

その通り。実は、本当に手取りが減っているのです。

今年3月に全国の介護保険料と一部の都道府県の健康保険料、4月に雇用保険料が料率改定。
つまり保険料が上がりました。
ここに、さらに少子化対策として1兆円分、社会保険料に上乗せして国民に請求しようという、恐ろしい話です。

社会保障費から調達される、もとい、削減されて子育て支援に割り当てられる2兆円とは……

参議院の調査室作成資料『立法と調査 453号(令和5年2月8日)特集:予算・税制/決算 令和5年度社会保障関係予算』に社会保障費の内訳が載っています。


1.新型コロナウィルス感染症対応
2.医療
3.介護
4.子ども・子育て支援
5.雇用・労働
6.社会福祉サービス(生活困窮者・生活保護・障害者福祉サービスなど)
7.年金
8.その他(食品安全・水道整備・戦没者遺骨収集等の推進)

……どれを削られても困りますねえ。

1.2.4.6は、対象に子育て世帯が含まれているから、削りにくい。
では比較的削りやすいところは……とてもじゃないけど書けません。

実際、子育てにどの程度のお金がかかるのか……古いデータですが、内閣府の『平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査 全体版(PDF)』に具体的な数字が出ています。

第1子一人当たりの年間子育て費用は、未就学児で1,043,535円。
小学生は一人当たり1,153,541円。
中学生で一人当たり1,555,567円。

意外にお金がかかりますね。

「子育て」というと、「教育費」を連想しますが、その他に「食費」「被服費」「携帯電話代」「こづかい」「レジャー費」「交際費」「学校外教育費(塾)」「学校外活動費(クラブ活動)」など、さまざまなお金がかかっています。

ちなみに、これは平成21年の公式なデータ。
幼保無償化で小学校以下の子育て費の負担が軽減されているにしても、平成31年に消費税が8%から10%に上がり、物価も上昇。
今後も子育て費用は増えるでしょう。

少子化対策として、さまざまな助成や給付金が出たとしても、子育てにはお金がかかります。
かなり計画的な家計運営が必要になるでしょう。
posted by ゆか at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | お金のこと | 更新情報をチェックする
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