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2023年06月09日

AIは本当にライターを駆逐できるのか?

半年前まで、こんなことが起こるとは思っていませんでした。「AIがライターを駆逐する」
……ChatGTPをはじめとする「生成系AI」の登場。

「○○についてまとめて」と命令すると、一瞬で文章ができあがるらしい。
恐ろしい。

ChatGTPが登場したのは2022年11月。
対話型の操作のしやすさが人気で、またたくまに世界中で使われるようになりました。

私は、これまで、ハッシュタグをつけるAIや翻訳AI、対話型AIの「muute」を使ってきました。
近いうちに、AIを使いこなせなきゃダメな時代がくるのはわかっていたので。
しかし、ここまで早いとは予想外でした。

無料版のChatGTPを使って実験開始。
chromeのChatGTPに「焼鳥屋の楽しみ方について400字程度。体言止め6%程度でまとめて」と指示を出したら……「体言止め」について書かれた8028字の文章が現れました。

違う!

内容は『国語力アップ.com』の「体言止め」の解説記事。
途中で文字数がオーバーして表示されていないので確認しました。
「体言止めの意味」「例文」「体言止めの効果」「注意点」「倒置法」など。
「体言止め」に関する情報。
執筆者は国語講師で、この内容で合ってるとは思うけれども……私は「焼き鳥屋の楽しみ方」について聞きたかったんだけどなあ。

やり直し。
「焼き鳥屋の楽しみ方について400字でまとめて」と指示を出して、出てきたのが605文字の文章。
400字じゃないんですね。

『焼き鳥屋の楽しみ方について400字でまとめます。
焼き鳥屋の楽しみ方は、様々な具材と味を楽しむことがポイントです。焼き鳥は鶏肉などを串に刺して焼く日本料理で、主に「タレ」と「塩」の味のタイプに分けられます。好みに合わせて、タレや塩を選ぶことができますが、肉の種類によっても相性が異なるため、お店の人にオススメを聞くのも良いでしょう。
焼き鳥の具材は様々であり、それぞれの部位によって価格や味わい、食感が異なります。ハツは心臓のお肉で、せせりは首のお肉、砂肝は胃の一部分といった具材があります。また、つくねやねぎまなどの挽肉を使ったメニューも人気です。
焼き鳥屋での楽しみ方は、さまざまな具材を楽しむだけでなく、お店の雰囲気やカウンターでの一人焼き鳥も楽しめます。焼き鳥は手軽な料理であり、友人や同僚との食事や一人での立ち寄りにもぴったりです。また、焼き鳥は日本各地に名店や焼き鳥屋が集まるスポットもあり、地域ごとのご当地焼き鳥も楽しむことができます。
焼き鳥屋の楽しみ方をまとめると、様々な具材と味を楽しむことができる焼き鳥は、食事や立ち寄りにぴったりな料理です。お店の人にオススメを聞きながら、自分の好みや食べたい具材を選ぶことが大切です。また、焼き鳥屋の雰囲気やご当地焼き鳥を楽しむことも魅力的です。友人や同僚との食事や一人での立ち寄りに、ぜひ焼き鳥屋を訪れてみてください。』


この文章。一見、人間のライターが書いたまとめ記事とは区別がつかないですが。
よく注意してみると、なんだか変。
「文章を主語+述語の単文の形にして細かく分割する」「末尾が「です」か「ます」で終わる単調な文体」「同じような文言を続ける」「情報を薄く引きのばす」「冒頭とまとめに同じ内容を書く」「段落の順序が変」
……そのあたりが、AI生成文章と人間が書いた文章を見分けるポイントかもしれません。今のところは。

それにしても、「400字」と指示を出したのに、605文字で返してきたのには、ちょっとがっかりしました。
質問の仕方が悪かったのか。このあたりは研究の余地がありますね。

担当編集者に「どの程度、AIを執筆に使ってもいいですか」ときいたら、「参考資料を探すのに使ってもいいけれども、それ以外の使い方はNG」と返事がきました。
AIは、執筆や校正、記事の小見出し作り、まとめなどに使えることが知られているから、手を抜いて、AIが生成した文章を、そのまま納品するライターも増えるでしょう。

AIをどこまで使っていいか、今の段階で、はっきりさせておかないと、トラブルが多発しそうです。

私は指定の参照資料に目を通して「そこにない情報」を組み込んで執筆することにしました。
2023年6月9日の時点では、AIは「そこにあるもの」をまとめることについては、強いけれども、「そこにないもの」を類推することができません。
私がAIに勝てるのは、その部分にしかないようです。

創作の世界でも、AIが書いた小説が「星新一賞」に入選したり、物語生成AIを活用した文学賞「AIのべりすと文学賞」ができたりと、油断ならない時代になりました。
AIとうまくやっていけるといいですね。。

ラベル:AI ライター
posted by ゆか at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常コラム | 更新情報をチェックする
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