2023年の最低賃金の引き上げが決まりました。
去年より41円上がって、全国平均で1,002円。
初めて時給が1000円を超えたので話題になっています。
『NHK NEWS WEB』の『最低賃金 全国平均で時給1002円に 過去最大の41円引き上げ(2023年7月28日 20時44分)』
そうか。とうとう、日本の最低賃金も1,000円超えましたか。
以前、本読みコラムの『最低賃金で1か月暮らしてみました』で、最低賃金の話をしていました。
2008年11月に改訂された東京都の最低賃金のデータが出てきますが。
このころの東京都の時給が766円。
現在の東京都の時給が1,072円(2022年に改訂された金額)。
これが2023年10月に41円上がると1,113円。
「15年で最低時給が347円、1.45倍上がってる。すごい!」と思われた方は多いと思いますが。
それなのに、全然「豊かになった」という実感がわかないのは、この15年間で消費税が2回上がったからですね。
3%から10%に上がったのは大きいと思います。
源泉徴収には所得税復興特別増税20.315%が加わって、さらに社会保険料も増えているので、実質の手取り額はそれほど増えていません。
「給料上がったのに、全然リッチじゃない」という感覚は正しいです。
今回、物価高騰に合わせる形での賃上げですが、もうしばらくすると、この賃上げされた人件費分が加算された製品やサービスが出回ることになります。
そうなると、さらに物価が上がりますね。
これまで企業が価格を抑えていた分だけ、値上げが激しくなるでしょう。
コロナ禍の損害を引きずっていている上に、材料やエネルギーが高騰。経営が苦しくなる企業も多いですから、賃上げがきっかけとなって、今以上のペース、例えば「毎年、物価が平均10%ずつ上がる」程度のインフレが起こるかもしれません。
日銀が政策目標で掲げている指標が2.0%なので、これは厳しい。
単純に「給料が上がった!」と喜んでいられる事態じゃないことは確かです。
これからどんどん物価が上がっていくことを想定して、物の値段が上がっても、楽しく暮らせる方法を急いで探したいと思っています。
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2023年07月28日
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