人口の10%程度……きちんとした統計資料がないけれども、なぜか昔からそういわれている。
それが多い数字なのか、少ない数字なのかはよくわかりません。
日本の人口の10%は左利き。
そういわれてみれば、そんな気もします。
実は私も、子どものころに箸と鉛筆だけを矯正された左利き。
1960年代は「左利きはみっともない」時代で、今のように「左利きは個性」と言われる時代ではありませんでした。
ただ、昔も今も、「左利きは不便」。
2016年3月に文具メーカーのゼブラが、全国の左利きユーザー104人に「左利きの不便」についてのアンケートを行っています。
『意外に身近なマイノリティ「左利き」は損か得か?左利き100人に聞いてみた!』
「はさみやカッターが使いにくい」
「食事で左隣と腕がぶつかる」
「お玉でスープがすくいづらい」
「自動改札がタッチしにくい」
「ペンで手書きしにくい」
「急須でお茶が入れづらい」
「蛍光ペンをまっすぐ引けない」
……わかるなあ。その感覚。
日本人の90%が右利きの人だから、ほとんどの道具は右利き前提で作られています。
ハサミやカッター、お玉、急須……これの「左利き用」は発売されていますが、自動改札機を通る時は不便。
右側に定期券や切符を入れるところがあるので、無意識に左手を体の前でクロスさせてしまう。一瞬とはいえ不便なことは不便ですね。
でも、よくわからないのは「ペンで手書きしにくい」「蛍光ペンがまっすぐ引けない」。
鉛筆を右利きに矯正された私には、わかりにくかったけれども、「ペンが左利きじゃないからダメ」という意味じゃなくて、問題なのはノートや手帳の方。
横書きに字を書く時は左から右へ書くけれども、左利きの人は右から左に書こうとする。
そうすると、インクが乾かないうちに左手を文字の上においてしまう。左手が汚れるし、文字も汚くなる。
試しに左手でボールペンを持って「あいうえおかきくけこ」と右から左に字を書くと、それは実感できますね。
この記事で、ゼブラは自社製品の「サラサ・ドライ」、すぐに乾くボールペンを推してますが……宣伝がうまいですね。
ちなみに、オンラインショップの『左利きの道具展』では、綴じ方が逆向きの左利き用の手帳やノート、定規など、左利き用、左右どちらにも対応できる文具が充実。
左利きの人も右利きの人もストレスなく使えるものが、これからも増えていくといいですね。
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2023年09月22日
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