「小さな子どもが参加するのですが、色鉛筆の安全性は大丈夫ですか?」10年近く色鉛筆ワークショップを続けていて、初めての質問です。
メールで質問をくださったのは兵庫県尼崎市の施設「みなくる☆そのだコープさんとこ」のイベント担当者。
「国産の色鉛筆は安全基準を満たしたもの。ヨーロッパやアメリカの色鉛筆には、EUの安全基準を満たした「CE」マークのついた色鉛筆です」
そう返信したら、安心されたようでした。
ワークショップの参加者は子どもが多かったので、色鉛筆の安全性には気をつけています。
例えば、ワークショップで使う国産の色鉛筆のほとんどは、三菱鉛筆とトンボ鉛筆。
三菱鉛筆公式サイトの「よくあるご質問」、「インクや芯の誤飲・誤食などについて」
『当社製品のインクと芯には毒物へ該当するようなものは使用しておりません。よって、通常の使用によりインクや芯の成分が人体に悪影響を及ぼす可能性は低いと考えられます。また、これまで誤飲・誤食による健康被害の報告は受けておりません。』
トンボ鉛筆公式サイトの「トンボQ&A」、「鉛筆・色鉛筆 :鉛筆をなめても平気?」
『鉛筆のJIS規格であるJIS6006で定められた重金属に対する安全基準を満たしており、重金属等の有害物質が基準値内であることを確認しております。これまで健康被害の報告等は受けておりませんが、食品として製造しておりませんので口には入れないようにしてください。』
外国の色鉛筆に関しては「CE」か「AP」マークの入ったものを選んでいます。
「CE」とは、EUがヨーロッパ市場で販売する製品の安全性を定めた規格。この条件を満たしたものだけがつけることができるマーク。
「AP」とはACMI(The Art and Creative Materials Institute, Inc. 米国画材協会)が定めた安全基準を満たした製品が取得できるマーク。
「AP」マークは、サクラクレパスや呉竹、ホルベインなどの国内メーカーも採用しています。
最近、100均の色鉛筆も品質が上がってきているんですが、「安全性」については、何の保証もありません。
コストはかかるのですが、安全性には代えられません。
結局、11月6日に開かれた「3世代ゆんたく」の参加者は高齢者ばかり。
子ども1人もいませんでしたが、テンプレートを使ってワークショップで楽しんでもらえました。
「細かいものが見づらくて、手先もうまく動かないから、「もう絵なんて描けない」と思っていたけど。テンプレートがあれば描けるわね」
そう言われて、ちょっとうれしかった。
これからは「使っている色鉛筆の安全性」もアピールしていこうと思っています。
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2023年11月10日
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