そして『暮らしのヒント集』だった。
2016年から2018年にかけて、私はスランプに陥っていた。
活字を読むとめまいがして、パソコンに向かうと吐き気がする。
メールが怖い。
これでは仕事にならない。
もともと、呼吸をするように文章を読んだり書いたりする人間だったから、首を絞められたような気分で鬱々としていた。
そんな時に、図書館で借りた本が『暮らしのヒント集』だった。
『暮らしのヒント集』は雑誌『暮らしの手帖』に連載されたエッセイを集めたもの。
「暮らしを楽しく美しくするヒントが短い文章でちりばめられている。
『いろんなことにお悩みのあなたへ。自分の心とからだに耳を澄ませて、自分の歩調で歩いていけばいいのです』
……この言葉に救われたので、本を買って手元に置いた。
「家中のハンガーを拭く」「雨の日は花を買ってみる」「朝食をフルーツだけにしてみる」など、すぐにできるのに意外と思いつかない暮らしのヒントが載っていて楽しい。
書いてあることを実行すると、家の中がきれいになって心が落ち着く。
そんなことを繰り返して、なんとか元に戻っていった。
先日、Amazonで見かけた『暮らしのヒント集2』と『暮らしのヒント集3』。
懐かしくなって2冊とも買ったのだが……2冊目、3冊目とだんだん精神論が増えていき、「日常を楽しむちょっとしたヒント」は減っていく。
なんだか違う。
よく考えたら『暮らしのヒント集』の著者は「暮らしの手帖編集部」だけれども、『暮らしのヒント集2』『暮らしのヒント集3』は著者が「松浦弥太郎」になっている。
2と3は編集長本人の言葉だけを集めたものなのかもしれない。
少し残念だったので、『暮らしのヒント集』3冊の中から、その時々でどれかを選び、ページを開くことにした。
これから、さまざまなことが変わるが、このシリーズは「心の指標」として、たぶん役に立つだろう。
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