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2024年11月29日

『つくる仕事の一日』

「つくる仕事」というと「クリエイター」とか「職人」というイメージが強いが、実は「つくる仕事」は非常に種類が多い。エンジニア・プランナー・プログラマー・デザイナー・工員・企画者・設計者……さまざまな業種があって、求人広告では「製造系」「建築系」「IT系」「職人」「クリエィティブ系」に分けられている。

この本は中学生向けに「会社で行われている「つくる仕事」」について解説した本。
「つくる仕事」を「商品企画」「開発・研究」「生産技術・生産管理」の3つに分類。
「つくる仕事」をしている人へのインタビューや、「つくる仕事」に就くための学部選び。
採用選考の手順。キャリアアップの方法などが具体的にまとめられている。

読んでいてため息が出た。
私が若い頃に、こういうガイダンスがあればよかったのに。

私が社会に出たのは1986年。
その当時は「女性は25歳までに結婚退職して子育てや家事に専念する。子育てが落ち着いて、もし生活が苦しかったらパートに出る」というのが世間の認識だった。
この当時は子育てに対する公的支援が薄く、女性管理職登用を推進する制度も整っていなかったので、女性が明確なキャリアデザインを描きにくい時代でもあった。

「結婚しても経理なら復職しやすい」と母に勧められて、簿記の資格を取って経理になった選択は、はたして正解だったのかどうか今もよくわかっていない。
皮肉なことに、今の私は社会人になった1986年にはまだ存在しなかったファイナンシャルプランナーになり、私が社会に出た頃には存在しなかったインターネットを使って仕事をしている。

……世の中というのは、よくわからないものだ。

この本は文章もフリガナ付きで分かりやすく、図やイラストも豊富。
中学生向けの職業ガイダンスとしては行き届いた作りになっている。
ただし、この本を読んだ中学生が社会に出る頃には、この本に載っていない新しい職業が出現しているかもしれない。

『つくる仕事の一日』 WILLこども研究所 編 保育社

ラベル:仕事 就職
posted by ゆか at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
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