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2025年03月28日

『まさかの税金』

「まさかの税金」……とは?
「あなたに突然ふりかかる!まさかの税金ランキング」

1位 相続税(亡くなった親が時価総額の高い資産を持っているとふりかかる)
2位 退職後の翌年の住民税(前年の退職前の所得税から計算した住民税が請求される)
3位 みなし贈与(親から子どもに一定額以上の金銭を援助した場合など)

……という話かと思っていたのだが、私の想像の斜め上をいく内容だった。

著者は青山学院大学名誉教授で元政府税制調査会専門委員。
税金関連の著作の多い人だ。
この本は2019年から2024年にかけて東京新聞で連載された『本音のコラム』に、現在の税金の情報を加筆したもの。

ちらっとページを開くと、びっしりと文字が並んでいて、図解やイラストはない。
税金のしくみについて丁寧に書いているが、バラバラの内容のコラムを寄せ集めた感じ。
どこから読めばいいのか悩んでいたら、冒頭の「はしがき」に『目次を見て気になる見出しを見つけたら、そこを読んでいただければいいのだよ』と書いてあった。
「インボイス」や「ふるさと納税」も気になるところだが、とりあえず、今一番気がかりな92ページの『103万円の‘本当の‘壁』を開く。

四角い枠で囲われた部分が、連載当時のコラムで「八つぁん」と「ご隠居」による落語調の税金談義。コラムの後に解説が続いている。

「103万円の壁」は「パート主婦の問題」ととらえられがちだが、それは「配偶者特別控除」が作られて解消済み。
問題になっているのは、19歳以上23歳未満の子どものアルバイト収入「103万円の壁(特定扶養控除)」だ。
103万円を超えると親は63万円の控除が受けられなくなっていたが、令和7年の税制改正で「特定親族特別控除」が創設されて、子どもが103万円を超えて働いても世帯収入が減ることはなくなるらしい。

「そもそも日本の基礎控除額は先進国の中では一番少ないのだから、経済の状況に応じて、柔軟に税制を変えるべき」との著者の主張はよくわかるが、もう少し本の中身もわかりやすくしてほしかった。
ラベル:税金 お金
posted by ゆか at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
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