60歳になってから「しまった!」と思わないために、事前に「60になると何が変わるのか」を知っておきたい。
油断するとすぐに「紙モノ」が増えてしまう我が家で、最近増えてきたのが介護保険や年金がらみの「役所」の書類と「健康」関連の書類だ。
これらは「見たら即ゴミ箱へ」とはいかない。
これまでと違う書類整理のルールが必要な気がしている。
この著者の肩書は「実家片づけ整理協会代表理事」。
「実家じまいと片付け」分野で著書を数多く出版している講師だ。
自分の経験でもそうなのだが、高齢になった親の感情とお金が絡む「実家片づけ」は自分の家の「整理整頓」よりも難しい。
以前、紹介した『人生が変わる紙片づけ!』と、この本を比較すると興味深いことがわかる。
ファミリー向けの『人生が変わる紙片づけ!』が、書類を「暮らし」「健康」「教育」「マネー」「取説・保証書」「未処理」の6種類に分類して徹底的に紙をデジタル化して捨てていくのに対して、この本では紙類とデジタルデータを一緒に整理することを勧めている。
「健康モノ」「お金モノ(資産・支払い)」「書類モノ(情報系・思い出系)」の3種類に分類して最優先で整理するのが「健康モノ」。
その次が「お金モノ」。最後が「書類モノ」。
「お金モノ」は「金額の高い順」で整理する。
「メガネをかけて見えない整理法はダメ」「把握できるモノの分量は両手を横に広げていっぱいの範囲」「床置きの紙モノを整理して防災動線を確保」……高齢の親を励まして実家片づけをする著者の姿が目に浮かぶようだ。
「整理整頓」の目的を「お金と時間を節約」だけではなく「相続」や「防災」などの観点かとらえ直す。
これなら60歳じゃなくても、忙しくて自分の部屋の整理が億劫になった若い人でも簡単にはじめられる。
A5で図解が多く、「整理リスト」を無料でダウンロードできるので便利だと思う。
『見てすぐできる! 図解 60歳からの「紙モノ」整理』 渡部亜矢著 青春出版社
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