……ほぼ日手帳のことを調べた時(詳細は『では、今年の手帳は?』)に、ひっかかった言葉。
私は10年ほど手作り製本を習っていたので、「革」「紙」は妙に気になるのです。
薄く、やわらかく、軽く、インクの裏写りがしにくい……手帳にふさわしい究極の紙、「トモエリバー」を開発した会社って何者?
調べてみたところ、トモエリバーを製造しているのは、株式会社巴川製紙所。
創業1914年の老舗。
「巴川」……「トモエリバー」、そのまんまやんか。
公式サイトによると、業務内容は、紙、不織布などの材料との複合物の製造、加工、輸出入販売。
プラスチック、電子写真用現像剤、複写、印刷、記録用材料、電子機器用部品、通信機 電池用部分品、磁気記録カード・テープ、情報記録カード等の製造、加工、輸出入販売。
無機材料、有機・高分子材料の検査分析。
大気水質、 騒音振動、悪臭の環境測定および作業環境測定。
山林の経営、木材の輸入、加工。
貨物自動車運送業と倉庫業。
労働者派遣業。産業廃棄物処分業など……
いったい何者やねん。この会社。
『電気絶縁紙の初の国産化を実現しました』の記述が、サイトにあるところをみると、元々この会社は製紙業。
磁性体やプラスチックなどを紙の表面に塗装したり、紙をすく時に練り込んだりして、特殊な紙を作る技術を開発。
その技術を使って、電気産業に進出。
使う材料のパルプなどの確保から運送、保管、廃棄まで、全部関連会社で行なっている……というところでしょうか。
最近は、化学分析や研究を、外部から委託されたりしているようですから、その技術力は大変なものです。
さて、「トモエリバー」は、1982年5月に発売。
その開発目的は、「紙を薄く軽くできれば、郵便料金の低減になる」
……超軽量印刷用紙トモエリバーは、本来、通販カタログ用として開発された紙でした。
なるほど、確かに、カタログ通販が盛んになったのは、このころからです。
「トモエリバー」を扱う『日本理化製紙株式会社』サイトによると、「トモエリバー」は現在5種。
表面がテカテカしない「マット」(保険会社の約款や専門書などに使用)。
通販カタログ用の表面のツルツルしたカラー印刷用「ハイグロス」。
マット・コート紙と同じ厚さで軽量化した「N」は、厚みを持たせたまま軽くしたいカタログ・マニュアル用。
故紙混入率70%のエコマーク認定商品の「リサイクルリバー」。
そして、水性ペンなどにも、にじまないように作った「手帳用」。
ここで問題。
「ほぼ日手帳以外に、トモエリバーを手帳に、しかもシステム手帳リフィルに使っているメーカーはあるか?」
……ちゃんとありました。日本のレイメイ藤井。
「ダ・ヴィンチ手帳」。
レイメイ藤井の「上質な文具をリーズナブルな価格で」の姿勢は好感が持てます。
レイメイ藤井のシステム手帳、「LACEE(ラセ)」は、パソコン用として現在も愛用中。
ダ・ヴィンチ手帳のリフィルは、すこし小さめですが、他社のバイブルサイズとミニ6穴サイズのシステム手帳に使うことができるそうです。
サイトでは、普通紙100枚とダ・ヴィンチのリフィル100枚の写真も掲載。
トモエリバー使用のダ・ヴィンチのリフィルは、普通紙の半分強の厚みなのには驚きです。
レイメイ藤井サイトのリンク先では、システム手帳リフィル作成ソフトや、システム手帳術の紹介もしていて、なかなか楽しい。
私が手帳リフィルを選ぶ条件は、「すっきりとしたシンプルなデザイン、しかもあまりビジネスライクでなく、ファンシーすぎないもの」……
しかし、これがなかなか見つからず、毎年頭を痛めています。
キャラクターものでない、女性向けシステム手帳リフィルは少ないので、結局、ほとんどの年は、エトランジェ・ディ・コスタリカのリフィルになってしまうのですが。
ダ・ヴィンチの手帳リフィルは、クリーム色に緑の字、「真面目なサラリーマン」を髣髴とさせる地味で堅実なもの。
デザインは無難すぎて今ひとつ。
しかし、トモエリバー、ぜひ使ってみたい。
サイトの写真のように、本当に薄くて、裏写りしないのか、気になってしかたがない。
……まあ、今回は、リフィルのデザインより、紙質優先でいきましょう。
来年の手帳リフィルは、ダ・ヴィンチの月間カレンダーと見開き2週間ダイアリー。
ノックスブレインのDon‘t forget。
エトランジェ・ディ・コスタリカの方眼罫メモ。
……そして、何か新しいリフィル(現在考え中)という組み合わせ。
ということで、いよいよ来年の手帳リフィルを買いに行きましょう。
ラベル:システム手帳