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2008年03月04日

ラベルメモと無印透明付箋紙

先日、近くの東急ハンズで「コクヨ・ドットライナー・ラベルメモ」を購入。
 
「パソコン枠に付箋を貼ろうとして失敗(『ポスト、イット?』参照)」と、コラムに書いたところ、「姉ちゃん、パソコンに貼るんやったら、強粘着じゃないとあかんよ」と妹からアドバイスがあったので、ついでに「3M・ポストイット・強粘着タイプ」も購入。

ラベルメモもポストイットも、パソコンのイラストや写真がパッケージに印刷されていて、メーカー側の「書類じゃなくてパソコンに貼ってね」の意思が感じられます。
では、さっそくパソコンの枠に貼ってみましょう。

まず、強粘着ポストイット。
「青焼きに貼らないでください。表面を破ります」と物騒な注意書きがありますが……。

ポストイットの束の表面から、紙を1枚めくってみると……はがれにくいんだ。これがまた。
普通のポストイットのように「ぱらり」とはいかない。
糊の力が1.5倍はあります。
パソコン枠にも、ぺたりとついて、これなら大丈夫。

一方、ラベルメモ、一応「全面にのり!」とはパッケージにありますが、めくる部分だけは糊がなく、付箋の束の断面、「pull up(ここからめくる)」の表示がある部分からはがします。
意外にも、普通のポストイットと同じ程度の力でめくれます。
ちなみに糊が本当に点状なのかは、肉眼ではわかりません。

ラベルメモは、強粘着ポストイットのように、強力な糊が一部についているわけではないけれど、糊のついている部分の総面積が大きいから、紙全体がパソコン枠にくっついています。

ほんの5ミリ程度、糊のついていない部分が枠表面から浮いている程度。
ポストイットは、糊がついている15ミリ以外の部分は枠表面から浮き上がっています。

ラベルメモは、枠からはずす時も簡単にはずれますが、強粘着は力が必要。

……ということで、「パソコン枠にメモを貼る」用途では、強粘着ポストイットよりも、ラベルメモの方が向いているような気がします。

さて、今、もっとも謎の付箋が「無印良品・貼ったまま読める透明付箋紙」。
郊外のショッピングモールの無印で買ってきました。
しかし、文庫本ほどの大きさとはいえ、20枚525円、1枚あたり26.25円のお値段、付箋の価格としては、どうなんでしょうね。

『無印良品』サイトで調べたところ、これは「空想無印」初の企画商品で、2008年1月24日に発売された新製品。

「空想無印」では、登録ユーザーが無印良品で作ってほしい商品を提案。
提案商品の中で、ほしいものに投票することもできます。
1000票集めた商品は実際に商品化。
透明付箋紙は1000票を集め、しかも仮予約300冊を超えた人気商品。

……うーむ。空想無印、侮りがたし。

この透明付箋紙の商品化提案者は、デザイン情報学科の大学生、西山恵美里さん。

「友人や図書館で借りた本には、メモを書くことができない。でも書きたい。ポストイットなら本に貼ってもはがせるけれど、今度は文章が隠れちゃう。自分自身がよく本を読むので、大きくて透明なポストイットがあれば、読みながらメモも取れる! と思ったのです」

……えっ! 借りた本にメモ書きする!! 

実は私も、大半の執筆用資料を、図書館から借りた本でまかなっています。
まず、本の重要箇所を付箋で目印をつけ、重要部分が短文の場合は、システム手帳に要約して抜き書き。
重要箇所が地図や表や長文だった場合、コピーして、必要に応じて赤ボールペンでコピーに書き込み、ファイリング。
重要部分が多すぎる場合は、同じ本を購入……。

「本に透明な付箋を貼って書き込む」ことは思いつきもしませんでした。恐れ入りました。

では、この透明付箋紙の実力やいかに。

形状は、「文庫本より一回り小さいトレーシングペーパーの一部に糊がついたもの」。

1枚めくると……強粘着ポストイット並みの糊の粘り。
しかも紙の面積が大きい分だけ糊の面積が広く、ポストイットよりも、めくるのが大変。

ようやく付箋紙を1枚はがした私は、しばらく迷った末、偶然手元にあった「ティファール・アイロン」のカタログに、それを貼りました。

強粘着ポストイットのパッケージには「貼った紙によっちゃ、はがす時破れるから覚悟しとけや」という趣旨の注意書きがあったのです。
無印付箋紙を、うっかり図書館の本に貼ってしまい、「付箋紙をはがしたため本が破損・弁償」となるのは嫌だったので。

そして、家にある筆記具……鉛筆、色鉛筆、シャープペンシル。
油性ボールペン、ゲルインクボールペン。
油性マジック、水性サインペン、蛍光ペン、筆ペンで、付箋紙に試し書き。

一応、どの筆記具でも書き味は問題なく、裏写りもしないようですが。
ただし、ボールペンは、筆圧が強いと、書いた跡がスジになって本に残る恐れがあります。

はがす時……ティファールのカタログ。
つるつるした表面のコート紙でさえ、付箋紙をはがすのが不安でした。
これが書籍の薄口紙や経年劣化した紙だったら……ぞっとします。  

日本の書籍は大半が酸性紙で、時とともに茶色に変色、紙質も弱る。
全国の図書館では、書籍のデジタル化保存作業をしているのですが、あまり進んでいません。

『ウィキペディア(2008.2.27 12:44)』によると、図書館によっては、蔵書へのポストイットの使用を禁じているところもあるそうです。
ポストイットをはがす時、本の紙の表面を傷めてしまう場合があること。
ポストイットをはがした後に残る糊がシミ・虫喰いの原因になることなどが、その理由。

……しまった。これから気をつけよう。

透明付箋紙は、今のところ、試作品で文庫本サイズだけですが、新書版、単行本サイズへと商品展開した時には、大きな付箋紙を本に固定するために、さらに強い糊と糊部分の面積の拡大が必要になり……

付箋紙をはがすと本が破れるわけですね。こまったなあ。

いっそ、ラベルメモのように、糊をドット状、または格子状だとかストライプ状にして、「糊の面積が広く、安定して付箋紙を本に固定できるが、実際の糊の分量はすくなく、接着力そのものは弱い」という工夫をした方がいいと思います。

「貼ったまま読める透明付箋紙」は、ユーザー企画商品だけに、今後の改良が楽しみです。
ラベル:無印良品
posted by ゆか at 13:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 文具コラム | 更新情報をチェックする
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