「合気道の技には、間違いは無い」……
合気道の開祖、植芝盛平翁は、そうおっしゃったそうです。
合気道の技の数は、一説によると無数にあるそうで、合気道を極めようとすると、一生かかるとのこと。
私は武道系コラムで、合気道の技の詳しい解説をあえてしません。
私が茶帯(上級者)で、有段者ではない立場ですし、知らない技も多いのです。
それに技については、武道の数だけ、流派の数だけ正解がある……
護身術について、勉強している私には、そのように思えるのです。
例えば、ナイフを持った男がまっすぐに突っ込んできた場合……
剣道家は竹刀で相手の「小手」を打ってナイフを叩き落すでしょう。
空手家は……台所で私は夫に尋ねてみました。
「空手の場合、こんな感じで、敵がナイフで突いてきた時、どうする?」
私は包丁を左手で持って、まっすぐ前に差し出しました。
「まあ、こうやろな」
そう言うが早いか、夫は私の左側面に入って反転し(相手と同じ方向を向いて並ぶ)し、私の腕を巻き込むように脇にがっしりとはさみ、固定。
私の手首に関節技をかけて包丁を奪い取り、裏拳で私の顔面を打つ……
私は右手で夫の裏拳を防いだものの、バランスを崩して倒れかけました。
でも、左手を夫につかまれているので、受身がとれない。
「おい、大丈夫か」
夫は笑いながら、私を支えて、立ち上がらせてくれました。
「ああ、びっくりした」
大きく溜息をつく私に、夫は苦笑い。
「お前がよけれるように、ゆっくり打ったったやんか」
「それはわかってるけど、まさか関節技でくるとは思わなかったわ」
空手にも関節技や投げ技があります。
試合では蹴りや突きばかり使っていますが。
映画などで見る、蹴りや手刀で敵のナイフを叩き落す技は、達人でないと無理だそうです。
合気道家の場合は、「小手返し(相手の側面に入り反転、手首に関節技をかける)」で相手からナイフを奪い取る。
または、「肘ぎめ(相手の側面に入り反転。相手の腕をねじり上げる)」など、関節技が適当ではないかと思います。
「入身投げ」や「四方投げ」などの投げ技でもいいのですが、投げ技をかけるのには、安定した足場と、投げ飛ばすことができるだけのスペースが必要。
実戦の時、その条件が揃っているとは限りませんから。
では、ナイフを持った敵を倒すのには、どの技が一番正解でしょうか?
……実は全部正解。
そして「ナイフを持った男をピストルで撃つ」も正解。
護身目的で「ナイフを持った敵を制圧する」ことができれば、どの方法でも結構。
「この武道、この技、この型だけが正しい」とする考え方は、何が起こるかわからない実戦では、危険です。
もし、「間違った技」というものがあるとすれば、自分の身体を痛めてしまう技でしょう。
さて、合気道には「基本技」「変化技」「自由技」などの種類があります。
(自由技については『隙あり!(後編)』を参照)
自由技は、自分から相手に「仕掛けてやろう」というニュアンスが強いのですが、変化技は、相手の動きを利用して技をかけるもの。
「返し技(詳細は『隙あり!(前編)』)」や「切り返し(返し技に対して、さらに返し技をかけること)」なども変化技。
変化技の種類は、相手にがっしりと手首をつかまれて、基本技ができない時の技。
基本技の最中に相手に逃げられた時の技。
技の間合いを間違えた時の技。
基本の動作を間違えた時の技。
相手が動作を間違えた時の技などがあります。
例えば「横面打ち四方投げ」の稽古中は、受け(技をかけられる人)は相手の横面(こめかみ)を狙って手刀を打つのが決まり。
でも、時々、受けが横面打ちに失敗し、正面打ち(眉間への手刀)になってしまうことがあります。
取り(技をかける人)は動きを止めて、「横面打ちやろ。ちゃんとせい!」と、受けを非難するのではなく、そのまま黙って、「正面打ち一教」という別の技をかける。……これも変化技。
昇級昇段審査では、緊張のあまり、自分も相手も、審査の指定技と違う技をしてしまうことが多く、それを別の技でフォローする……
これは減点対象にならないそうです。
相手の動き、気の流れをうまく利用して技をかける変化技。
もちろん、きちんと基本技ができることが条件ですが。
植芝盛平翁は、この変化技を重視されていて、こんな言葉で表わされています。
『武産合気(たけむすあいき)』
……次回に続く……
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2007年02月10日
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